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Page 6 「サッカー人生に終止符」 丹羽裕人

ーココロノオトー


サッカー人生に終止符


私の人生の中心には物心がついた頃からサッカーがあった。父親の影響でボールを蹴り、小学校1年生からクラブチームに入った。この時から私自身だけではなく、家族の生活も私のサッカー人生が中心になった。夕食の時間、送り迎え、土日の休日に試合観戦。

サッカーができる環境が当たり前ではないことをこの時には気付かず、ただ何となくボールを蹴る日々。中学生になってからも、サッカーができる環境に感謝をすることは少なかった。今思い返すと当たり前にできていた事、送っていた日常には、親の苦労があって、弟の我慢があって、経済的にも負担がかかってて、家族全員から多くの協力があったのだと痛感した。

高校に入り、サッカーだけでなくオフザピッチの事も多く学んだ。特に考えて行動することの大切さ、これはサッカーでもそれ以外の分野でも成功するために必要不可欠な能力であることを身にしみて感じた。1人の人間としてひと回りもふた回りも成長できた場所だった。

大学1年では、サッカーの楽しさに改めて気づくことができた最高のチームだった。それは、ただふざけてるとか緩いとかではなくて、楽しむ時と締めてやる時のメリハリがあって、結果もついてきていた。自分達が主体になることが多かったから、4年生をはじめ先輩の偉大さを感じ、尊敬できる人ばかりだった。

「大学入って1回も怪我で離脱してない」と自慢していたせいか、2年生になって全治1年の膝の怪我をした。正直サッカーをやめるかどうか悩んだ。リハビリは時に痛い、キツイ、辛い、復帰まで長過ぎる。見学に行けばボールを蹴りたい葛藤との闘いで、復帰しても3年の秋。あの時にやめなかったのは、声をかけてくれた仲間の存在や家族の支えが大きかった。それとサッカーを辞めた生活が考えられず、辞める勇気もなかった。この怪我で継続する大切さを学べたし、就活でもガクチカと挫折の兼用エピソードとして話すことも出来たから、今振り返れば良い経験だった。

4年生になって引退までのカウントダウンをしていく中で1日、1回、1試合の重みを実感した。小中高の引退とは全然意味が違って、本当の終わりになるんだと、寂しさや虚しさが込み上げてきた。終わりが近づくにつれて、ここまでサッカー続けてきて良かったなと心から感じた。

試合に出て活躍できた試合は少なかったし、4年生の偉大さを後輩に伝えれたかはわからないけど、このメンバーで最後できて本当に楽しかったし、今後絶対忘れないと思う。

16年間のサッカー人生を通して、喜怒哀楽すべての感情を抱いて、とても濃い経験ができた。サッカーで進学先を選び、就活では部活の話がほとんどで、素晴らしい仲間や指導者にも出会えた。

今までの人生の中心、大半がサッカーだった。そんなサッカー人生に終止符を打つことになる。多くの経験と学んだことを自分の財産にして、今後立派な社会人に成長できるよう頑張っていきたい。


最後まで読んでいただきありがとうございました。