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Page49 「ココロノオト。」 秦野真歩

ーココロノオトー



2022年12月20日。

シーズン終了日を迎え、大学サッカーの終わりが近づいてきました。


マネージャーとして飛び込もうと思ったきっかけ。スタッフとしてやればよかったと思うこと。伝えるかどうかずっと悩んだ部分もありますが後悔したことの一つであり、伝えて終わりたいと思い綴らせていただきます。

拙い音にはなりますが最後まで聞いていただけると幸いです。


愛知県高校サッカー選手権大会。パロマ瑞穂スタジアムでサッカーをする選手たちは、輝いて見えた。高校1年生の初め、クラスメイトが出場するということで見に行ったところから始まったサッカー観戦。

スタンドではなく、ベンチ側から見る景色はどんな景色が見られるのだろう。そのピッチからの景色に憧れたのがスタッフを志したきっかけとなった。


大学入学後、本気で何かに時間をかけて取り組める最後の4年間を何に懸けようかと悩んだ。バスケットボールを続けるか。サッカー部で支える側になるか。私は小学4年生から9年間バスケットボールを続けていて、指導者の道も考えていたため地元の小中学校で教える場を貰ったり、大学の練習参加をしたりと行動していた。当時は教員になりたかったので、そういう意味では人を輝かせる仕事をした方がこの先の未来のためになるのではないか。

悩んでいる際にサッカーと触れるきっかけをくれた選手に相談すると

「競技はその覚悟で続けられるものなの?」そう言われた。これはどちらの道を選ぶにも言えることだったとも思う。けれどその時の私はその言葉が心にストン。と落ちて、競技をやめることを決めた。その他決めた理由は他にもあるが9年間続けていたバスケットボールを辞め、サッカーを選ぶことになる。


入部して、サッカーが毎日身近にある生活が始まった。会場へ行き、足を運ばなければ見られなかったサッカーと毎日触れられる環境がそこにはあった。

ボールを蹴る音。声を掛け合う音。喜ぶ声。色々な音が飛び交う練習が、試合の時間が幸せだった。やり続ける姿がそこにあった。この時間があったから私はどんな時もグラウンドに向かうことができた。幸せでした。


大学1年生の夏。サッカーって最高だ。と、再度虜にさせられた試合がある。何度もモチベーションビデオに使って監督陣にこれ好きすぎだと言われるくらい。笑

初めての総理大臣杯。初めての全国大会。

大阪経済大学と戦っていたチームは後半43分まで1−0で負けていた。

後半44分。水口湧斗選手の同点ゴール。

後半49分。加藤弘也選手の逆転ゴール。

ゴールが入った瞬間。足を振り抜いた瞬間。ヘディングした瞬間。喜ぶ瞬間。プレーしている姿。スタンドで見ていた景色は、ピッチからの景色に変わった。

最高だった。なんとも言えない、感情。試合は一瞬に感じた。サッカーの魅力が詰まっていた。改めてサッカーの虜になった試合だった。この景色を見続けていたい。同期達のこの景色を見たい。そう思わせてくれた試合で、くじけそうなときの心の支えの一つでした。最高の経験をありがとうございました。


サッカーに没頭した1年目。頑張った。けど何かを得られたか、成長したか。と言われたら言葉にすることはその時できなくて。悔しさを持ちながら終えたシーズン。でもこの気持ちがあったからこそ出会えた人もいたから、よかった。

2年生から4年生は主務とは何か。スタッフとは、マネージャーとは何か。ということにずっと向き合った3年間だった。

マネージャーとは?スタッフとは?自分らしさとは?スタッフとして働いている人にとって一度はぶつかる壁なのではないでしょうか。


私がこの4年間で感じて、もっと早く気づけばよかったと思うことは

“学生スタッフって選手と変わらない。”ということ。

(もちろん、スタッフとして気を付けなければならないことや役割、守らなければいけない、することはある。と言う前提がある中での話である)


改めて気づかせてくれたのは早稲田大学ア式蹴球部との交歓インターンだった。

憧れていた組織。チームのために。と何かに貢献しようとする。立場なんて関係なく、その人が向き合っているのであれば自分の考えや想いを伝える。3年間という時間だけの単位を見た時に同じ時間を過ごしたはずの人たちとの差を痛感して、悔しさやなんとも言えない感情で心がいっぱいになり、正直ホテルで泣いた日もありました。この制度はこれから先もずっと続いていって欲しいと、思います。


何かをやりたいと思う気持ちに立場なんて関係ない。ということ。

だって学生だもの。同じ学生だもの。選手みたいに失敗したって、いい。

毎日毎日、目の前で試行錯誤をする選手たちがいるのに、スタッフは試行錯誤しなくていいなんてない。何かやり遂げたいと思ったっていい。想いをぶつけたっていい。

無理なものは無理と、誰かに助けてほしいのなら助けてほしいと。きついならきついと。

楽しいなら楽しいと。仕事という形があるから、それに縛られがちだけれどもっと意思をもってそれを、それ以上を自由に表現しようとしていいのだと。気づいていたけど目をそらしていたのかもしれません。

選手も、スタッフも。時に心が折れてしまうこともあるかもしれない。けど、だからこそ自分の、仲間のココロノオトを大切に聞いて、向き合って欲しいなと思います。


もっとできることは沢山あるんじゃない?

東海だから。監督が悪い。あの選手が悪い。サッカー部が悪い。

まだ負けてない。下向くな!!頑張れ!!今ここで頑張らずにどうする!!

自分のことは自分でやろうよ。チームのために何か動こうよ。締め切り守って、、、

サッカーができる環境は当たり前じゃないよ。その人の言葉の意図を、こちらの意図を汲もうという努力もしないで切り捨てるのは、文句だけ言うのは違うんじゃないの?

何をしてほしい?どこがダメ?教えて欲しい。

全国。目指そうよ。最後の1年だよ。もっとやろうよ。私はサッカーで戦えない。悔しい。もっとがむしゃらに、頑張ることは何が悪いの?何かを頑張ろうとしている人はなにがダサいの?何かを言い訳にしてない?その姿は後輩に胸はって見せられる姿なの?みんなはサッカーができるのに。サッカー部としてふさわしい行動?

そんなにも気持ちを揺さぶられるサッカーができるみんなが羨ましい。

他にもたくさんありますがこれは私が持ったことのある感情たち。


私は、ぶつかることが怖くて、どう思われるかが怖くて。サムイ奴だと思われるのが嫌で。サッカーお前知らないじゃんと、何様?と思われるのが怖くて。サッカー部としての顔としてとか、立場がどうとか、学年がどうとか。環境がよくないからとか。

自分にも当てはまるし。いつからか、自分を守るために、自分の想いを伝えることをやめていたのだと改めて考えると思う。


ぶつけてみないとわからないことはたくさんある。言葉にしたら、もっと私自身も、自分と向き合う機会になったと思う。一員として一緒に戦えたのかもしれない。これがこの4年間でもっとやっておけばよかったなと思うこと。


ココロノオト。深夜2時。同期と決めたこの企画タイトル。部員たちの心の音を記録する。中京大学体育会サッカー部のノート。そんなノートに刻む最後のココロノオト。


今この瞬間。本気で向き合っていますか?何かを言い訳にしていませんか?

サッカーを、やるべきことを言い訳にしていませんか?

自由に音を鳴らせる時間はそう長くはありません。楽しんで。

自分が胸を張って鳴らしたと言える音を沢山鳴らしてください。


振り返ってみると、本当にたくさんの出来事や出会った方々のことが思い浮かびます。

サッカー部でなければ過ごせなかった時間が沢山あります。恵まれた4年間だったなと、幸せだなと思います。

不甲斐ないマネージャーで、迷惑も沢山かけました。ごめんなさい。それでも、たくさんの経験をさせてくださりありがとうございました。

私のこの大学サッカーの生活はたくさんの人に支えてもらったからこそ過ごせた4年間でした。

関わってくださった方々、本当にありがとうございました。


中京大学体育会サッカー部には本当にたくさんの素敵な人がいます。

自慢の部員たちです。

みんなのココロノオトが一人でも多くの人に知って貰えますように。


長く拙い音だったかと思いますが最後まで聞いていただきありがとうございました。