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Page11 「物語の終わり方」 辻野成望

ココロノオト~season2~


こんにちは。CU4年 辻野成望です。

9月23日のFC刈谷戦をもって18年間のサッカー人生が終わりを告げました。兄の影響で始めたサッカー。気がつけば22歳までボールを追いかけていました。今でも、サッカー選手を目指すきっかけとなった「UEFA EURO 2008年大会・スペイン代表」のサッカーを鮮明に覚えています。サッカーをしていなかった人生を想像できないぐらい、サッカー中心の生活を送ってきたと思います。最後は、目標に届くことなくサッカーを引退する形になりましたが、心からサッカーを続けてきて良かったと思います。勝利の笛の音と共に仲間と喜びを分かち合う瞬間は何事にも代えがたい最高の瞬間でした。日常から刺激が減り少し寂しく感じる今、サッカー人生を振り返る機会をいただき、ありがとうございます。今回のブログでは、大学四年間を振り返らせていただこうと思います。

拙い文章ではあるかもしれませんが、最後まで読んでいただけたら幸いです。

 

私はサッカーを通して、定期的に見返したくなるような嬉しい経験と、思い出すと今でも落ち込むほどの悔しい経験を数多く味わうことができました。また、離ればなれになっても一生友達でいられるような仲間にも出会えることができました。今だからこそ気持ちの良い言葉を使うことができるのですが、現役中は明らかに辛い・悔しい経験の方が多かったです。全国大会出場まであと一勝というところで敗北を2度経験し、3度の骨折や膝の靭帯損傷でサッカーができない期間、公式戦でスタメンに自分の名前がない瞬間など、サッカーをやっていれば経験するのは当たり前ですが、当時は立ち直るのに苦労していました。

いい方向に進んでいると思ったら、その倍近く突き落とされる。そんなジェットコースターみたいな私のサッカー人生でしたが、大学に入っても変わることはありませんでした。

大学1年目は、四年間で最も苦しい一年間でした。コロナの影響で部活が始動したのが夏頃からでした。大学でのスタートダッシュに張り切っていた私は、初めての紅白戦で、ルーズボールに勢い良く突っ込み膝を負傷。医者から全治3か月と診断され絶望しました。結局その年は、公式戦は疎か練習試合に1試合の出場のみで終わりました。

大学2年目、3年目は、多くの公式戦に出場させていただき、サッカーの楽しさを改めて実感できた二年間でした。相手のレベルも上がり、簡単に勝てる試合が無くなりましたが、勝利するために、がむしゃらに挑むことのできる素晴らしいチームに所属することができました。また、全国大会にも出場でき、大学に入って初めて両親を試合に招待できました。

いい流れのまま、後悔なくサッカー人生を締めようと意気込んでいた、ラストシーズンでは、「全国の舞台に戻り、去年の成績を超える」ことを目標に掲げ始まりました。しかし、シーズンが始まると全国大会出場以前に、自分のポジションを確立できず、スタメンで出場する試合が一気に減りました。試合の出場時間がようやく増えだすと、教育実習でチームを離れることに。教育実習から戻ったその週末、東海予選決勝で破れ、全国大会出場の可能性がなくなりました。そして、リーグ戦最終節での引退が確定しました。目標がなくなったこと、試合にあまり出場できていない現状によって、「早く引退したい」なんて思うようになってしまっていました。この期間が本当にもったいなかったと思います。

そんなときに両親との何気ない電話が、この状況を変えるきっかけになりました。詳しくは覚えていませんが、「最後だし試合を観に行く」という内容でした。私は自分が出場できるかわからない試合のために、わざわざ愛知まで来てもらうことを躊躇っていました。それを察したかのように、出場していなくてもいいと言われたのを覚えています。断り切れませんでした。結果的に私は「両親に最後サッカーをしている姿を見せる」という新しい目標ができました。今までの感謝を少しでも示せるように、練習により力が入りました。自分でも驚くほど、一気に試合に出場できるようになりました。そこからは、サッカーが見違えるほど楽しく、あっという間に引退の日を迎えました。私が心からサッカーを楽しめるのは、試合に出場している時だということを実感しました。そして、最後の最後まで私を奮い立たせてくれた両親には感謝しかありません。おかげで、「もう少しサッカーを続けたかったな」と思って引退をすることができました。ありがとうございます。

 

同期へ

4年間お疲れ様でした。引退試合では、多くの4年生が応援に来てくれたおかげで、素晴らしい雰囲気の中で引退できました。ありがとうございました。

大学サッカーでここまで走るとは思ってなかったですね。夏でも関係なく二部練習と走り。吐いている人を見るのが日常でしたね。この時期、私はサポートで見てるだけでしたが、みんな「身体が痛い」「きつい」と言いながらも、妥協することなく走っていたこと、誰ひとり退部を選ばなかったこと尊敬しています。また、きつい練習を乗り越えながらも、チームとしてまとまり全国大会出場を決めた姿を見ていて、羨ましくも思っていました。紅白戦になると、いつもどこかで削った、削られたで喧嘩が起こるぐらい、よく言えば負けず嫌いが多い代だったと思います。そんなみんなと戦えた4年間は刺激的で楽しかったです。社会人になり、バラバラにはなってしまいますが、定期的に集まって思い出話ができたら最高です。サッカーを続けるみんな、頑張ってください。関西で試合があるときは連絡ください。

 

最後に後輩へ

大学サッカー引退にて、自分のサッカー人生に幕を閉じる人も多いと思います。ここまでサッカーを続けてくるには、人には話せないような苦労や挫折を数多く経験してきたと思います。逆に、その悔しさを吹き飛ばす程の喜びも味わったことがあると思います。そんな本気になれたサッカー人生も最後を迎えようとしています。ここまで頑張ってきた自分のためにも、ストーリーの最後をできるだけ充実した思い出で、いっぱいにして欲しいと思います。何年後かに自分のサッカー人生を振り返るときに、最後の充実度でストーリーの印象は大きく変わってしまうと思います。私も楽しさいっぱいで、ラストを迎えれたわけではないですが、遅刻や欠席をしない、練習の取り組み方など、もう少し本気でやっていたらと後悔をしないようにしていました。

また、ここまでサッカーを続けてこれたのには、周りからのサポートがあってこそだと思います。どこかであなたが頑張っていることを応援してくれている人、活躍を願ってくれている人がいます。それが両親でも兄弟でも、彼女、友達、誰でもいいです。その人たちに最後、いい報告ができるよう、試合を観に来てもらい頑張る姿、楽しむ姿を見せるなど、誰かのために頑張る1年も素晴らしいと思います。サッカー以外でも多く悩まされる1年になるとは思いますが、皆さんができるだけ、良い思い出でサッカー人生の幕を閉じれることを願っています。

 

ブログは以上となります。ここまで読んでいただきありがとうございます。