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#491〜「人生最大の財産」〜4年〜作山亜沙美

女子

本日のブログは女子サッカー部所属

#5 作山亜沙美(FC大阪CRAVO出身/4年)です。



皆さんお久しぶりです!あさみです♡

今日はクリスマスイブですか?

昨年の今日はインカレの初戦でした。今年はみんながどんなクリスマスを過ごしたのか、聞けないのがとっても寂しいです。


さて、なぜ私が引退ブログの大トリなのかというと、多分2025シーズンの主将だったからです。

1年間、何度もミーティングで話がまとまらず変なことを言ってしまい、後輩から失笑されるくらいまとめるのが下手くそですが、最後くらいしっかり締めようと思います。

誰よりも濃い16年間の振り返りと、みんなへの感謝、謝罪、愛を届けさせてください。

長くなるとは思いますが、お付き合い頂けると幸いです♡



小学校入学と同時に男の子に混じって始めたサッカー。毎日怒鳴られ、その度に泣き、走ったことしか記憶にない小学校6年間。自主練して家に着くのが22時で、疲れ果てて玄関で寝てしまうことも多々ありました。でもずっと憧れだったJFAアカデミー堺に合格し、ただ着々と「なでしこジャパン」という夢に向かって努力しました。


でも、その夢はいつの間にか諦めていました。

中学3年間、正直あまり覚えていません(笑)

あんなに希望を抱いて「世界基準」を求められる環境に飛び込んだのに、いつの間にか「普通の女の子」になりたいと願っていました。

卒業進路を知っている人はわかると思いますが、この頃の私は完全に腐った人間と言えるでしょう。

もしもう一度、その時に戻れるなら、自分に喝を入れます。もっとやれよ!って。

苦しい3年間と言いつつも、たくさんの仲間と出会えました。離れていても、何年も会っていなくても、お互いを鼓舞し合える仲間です。

夢に向かって努力し続ける、それがどれだけ難しいことかを実感した3年間でした。


そして、ただ目標もなくサッカーを楽しんだ高校3年間。普通のJKになりたくて、人生で一番勉強をして公立高校を受験しました。何もかも中途半端で、周りにサッカーやってるなんて言いたくありませんでした。

ですが、ここでも沢山の経験と出会いがありました。特に社会人チームでの2年間は本当に濃いものでした。みんなから舐めてるのか、と言われるかもしれませんが、練習は週3.4。何より日焼け対策を頑張っていました。でも関西リーグ1部で2年連続準優勝が獲れるチームでした。

仕事や休日を犠牲にしてでも練習に来る先輩方、サッカーが大好きな人たちで構成されたチームでの経験は私をもう一度頑張りたい。という気持ちにさせてくれました。

「あさみ、3ヶ月は頑張ってこいよ!」「辞めるなら後輩ができる前やで!」と送り出され、大阪を離れて愛知の中京大学に入学を決めました。


そして始まった華の大学生活。私が入学時に立てた目標は、「4年間部活を続ける」

その後入学して3ヶ月で、自らの秩序風紀を乱す行動により、無期限の謹慎処分を受けます。多分こんなの歴代でも初めてでは無いでしょうか。送り出してくれた先輩の言葉を、見事に伏線回収してしまいました。

この時は、誰も私が4年間部活を続けられるなんて思ってもいなかったと思います。

大家さん含めチームの皆様に本当にご迷惑をおかけしてしまいました。改めて申し訳ありませんでした。その後も温かく迎えてくださり、感謝しかありません。私はこの時支えてくれた同期の恩を、4年間忘れることはありませんでした。この場を借りて、改めてありがとう。


2年目はただ自然発生するエネルギー爆発の連続という感じでした。

調子がいい時はいい、悪い時は悪い、プレーの波が激しい選手だったと思います。

試合に出れたらいいな〜くらいの感覚だった気がします。後に物凄く失礼な感情だったと気づきました。私はチームの為を思った行動を一切していなかったからです。

1番覚えているのはインカレ予選の初戦でネイルにパーツを付けていたところ、主審の方に注意を受けてしまい、試合に出れないという危機に陥り、3人がかりでハサミでストーンを削り取ってもらったことです。2年目も相変わらず、大迷惑女でした。申し訳ありませんでした。


本気で勝負の年だと思ったのは3年目になってからです。こんな中途半端な人間ではダメだ、と危機感を感じました。

突出した武器がないからこそ、どのポジションでも使ってもらえるよう、ポリバレント性を磨こうと決意しました。練習試合でもたくさんのポジションをやる機会を頂きました。一度の練習、試合で手を抜かない。ベストを尽くす。これができるようになった1年だと思います。

調子がいいと思った矢先、夏の遠征で2ヶ月半離脱の怪我をしました。あまり離脱をしない私にとっては間違いなくポジティブな出来事だったと思います。トレーナーさん達と深く関わるきっかけになり、本当に近くで支えてくれる人達の存在を改めて実感する機会になりました。選手以外の人達のサポートが手厚いところも中京の強みだと思います。改めて、ありがとうございました。

そして、初めてのインカレを経験しました。

インカレは勿論、楽しかったです。それ以上に、インカレ前のスタメンに立ちたい。という全員のバチバチした緊張感、あれは本当に組織として素晴らしい空気感だったなあ、と鮮明に覚えています。


4年目、まさかのキャプテンになりました。

周囲からの反応は笑い7割、心配3割といったところでしょうか。

あ、私の頭の中は不安10割です。

家に帰っても、バイトに行っても、毎日部活のことで頭がいっぱいでした。

遊びも大事な試合前だから、と断ることが多くなりました。

全国ベスト16という過去最高の功績を残した昨年と比較される度に、苦しいときもありました。

体調管理も人一倍敏感になりました。インカレ予選中は同期、後輩に「あさみ、熱ないかな?」と毎日聞いてしまいました。

明日の試合前ミーティングで何言おう、円陣で何言おう、前日から考えました。

16年間のサッカー人生でこんなにチームに強い思いを持ったのは初めてでした。



でも、インカレに行くことはできませんでした。



急にネガティブな文章ですみません(笑)

間違いなく全国ベスト8を目指せるメンバー、環境が揃っていました。

キャプテンとして、このチームの良さを100%引き出すことが出来なかったと感じています。

この1年間、沢山の困難がありました。向き合わないといつかボロが出る。そう思って全ての物事に向き合ったつもりでした。

つもり、だったんです。

静産戦の最後のホイッスルが鳴った時、「なんで負けた?なんでインカレに行けなかった?」自分の中で何度も問いました。

ひとつ自分で出した答えは、試合中にみんなへ「自信もって!しっかり楽しんで!大丈夫!」という自分の声は、全部自分自身へ向けた言葉だったな、と。

どの試合も、私が一番できませんでした。試合を楽しむことも、自信を持つことも。

ああ勝たないと。雰囲気悪いな、私が声出さないと。そればかり考えてました。プレッシャーを楽しめない、今まで責任も何も考えてこなかった自分の弱さだなと感じました。


競技は結果にこだわる必要がありますが、後輩たち、どの試合もまず全力でベストを尽くして楽しんでください。

少しでもみんなになにか残さないと、と必死に最後の東海リーグ4節でやっとこれを体現できたのではと思っています。

4年生、最後の年ですがプレッシャーは最大の敵です。でもみんななら、それを味方に変えて楽しめると思います。何事も抱え込まない、周りに相談することも自分の殻を破るチャンスです。ずっと応援してます、がんばれー♡


皇后杯、インカレ東海予選敗退。結果が全てかもしれませんが、このメンバーと戦えて本当に良かった、と心から思います。

みんなのおかげで仲間がどれだけ大切か気づくことができました。この1年のチームへの愛情、熱量は誰にも負けないと思います。

間違いなくこのチームでの経験と出会いが人生最大の財産だと、今の自分なら胸を張って言えます。

頼りないキャプテンだったと思うけど、本当に1年間ありがとうございました。


ここからはメッセージ♡


♡ 両親へ

私はこの16年間、「サッカーが楽しい」と一度でも二人に言ったことはあったでしょうか。小学校の時から口を開けば「辞めたい」だったと思います。その度に「いつでも辞めていいんやで」と言ってくれたにも関わらず、16年間も続けてしまいました。ちゃんと自分の意思で16年間続けさせてもらいました。ほんまにサッカー楽しかったです。

お父さんはずっと単身赴任で3ヶ月連絡を取らないのも普通でしたが、仕事が忙しい中でも東京から応援しに来てくれてありがとう。

お母さんは何度も傷つけてしまったし、私は元々自分のことをほぼ一切話さない娘で心配もしたと思います。中学から寮に入って、本当は高校選手権も目指して欲しかったと思うけど、私の選んだ道を何も言わず応援してくれて、本当にありがとう。誰よりもほんっっとに迷惑をかける一人娘だったと思うけど、2人のお陰でやりきれました!ほんまにありがとう!


♡ 大家さん、山下くんへ

まず大家さん、3年前、私を部活に残してくれてありがとうございました。問題児からキャプテンに選んでもらえるようになりました。キャプテンになって大家さんがどれほどこのチームのために時間を削っているのか、考えてくれているのかを知って、本当に尊敬の眼差しで見るようになりました。

山下くん、4年の春に「どんな選手になりたい?」と聞かれて「東海でも1番セカンドボールを拾えて守備を頑張れる選手になりたいです」と言えました。初めて自分の中でなりたい選手像ができたのは山下くんのおかげです。ほぼ毎試合フィードバックをしてくれたり、ウエイトも叩き込んでくれたり。あとほんまにおもろいです。おはよう!の声を聞くだけで元気になれました。

指導者側の思いも選手が受け取れる組織になるともっともっと強くなると思います。本当に誇りに思います。ありがとうございました。


♡ 同期へ

まずは1年の時見放さないでもらった感謝しかないです。その感謝が今もみんなへのリスペクトに繋がってます。12人いるので一人一人書くと長くなりますが、サッカー面でもサポート面でもチームを強くできる選手が集まった、かなり個性が豊かで素敵な同期でした。

別々の道になるけど、新しい環境でもそれぞれベストを尽くしましょう。たまにでいいので連絡をくれると嬉しいです。結婚式とかぜひ呼んでください。御祝儀用意します。


♡ 中京大学女子サッカー部を応援してくれている皆様へ

2025シーズンも沢山のご支援をありがとうございました。キャプテンになって個人的にも応援や寄り添う声を頂くことが増え、本当に中京familyの温かさを感じました。

今年叶えられなかった目標は来年の選手たちに託しました。間違いなく魅力的で愛されるチームになることと思います。引き続き、ご支援とご声援の程よろしくお願い致します!


かわいい後輩たちには言うまでもないですが、いつでもご飯に誘ってください。私は愛知にいます。


さて、短編小説並に長くなってしまいました。

うーん、最後くらい締めれたかなー(笑)


私のセカンドステージはもう始まっています。

資格の勉強のために図書館に通い、シャンプーとトリートメントを美容院のものに買い替え、長年日光を浴びた肌を綺麗にし、2年から封印していたネイルにかわいいバラとリボンが付いています。

見た目も中身も磨き続ける予定です。

もうダサい自分にならないよう、これまでの経験、これからの出会いを大切にする、とここで宣言させてください。

なりたい自分を叶えられるよう素敵な女性を目指して日々、精進いたします。


16年間、サッカーのお陰で貴重な経験と素敵な出会いができました。

本当に、本当にありがとうございました。



またどこかでお会いしましょう♡