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#59〜サッカーとあなた〜4年戸塚恵里保

U-22

『NO SOCCER, NO LIFE』のテーマをもとに4年生それぞれサッカーに対する思いを綴ってもらっています。

本日のブログはU22A所属

戸塚恵里保選手(静岡学園出身/4年)です

ぜひご覧ください

夢を追いかけることの辛さ。これが大学生活で一番感じたことであると私は思う。

 私は体を動かすことが大好きな少年だった。朝から夜まで、家の中でも外でも、一人でも集団でも、晴れでも雨でも、日本でもイランでもただひたすらに動き回っていた。様々のスポーツを経験した。結果を残せるものもあればそうでもないものもあった。うまくいかずに嫌になることもあったが、それでも体を動かすのが好きだった。体操、テコンドー、ハンドボール、バスケ、BMX、パターゴルフなど本当に様々な競技を経験して来た。その中でも一際、私を虜にさせた競技があった。それがサッカーだ。ただ一つのボールを22人で追いかけ回す。側から見たらおかしなスポーツかもしれない。だがその奥深さの虜に私はなってしまった。ゴールを決めたときの喜びを他のもので表すことはできないと思う。その快楽を求め私はどんどんサッカーにはまっていき、いつしかサッカー無しの生活が考えられないものになってしまった。

だがしかし、私とサッカーはそう簡単に結ばれなかった。

イランでは学校からの推薦でやる競技を決められる場合が多い。そのため自分がサッカーをやりたくてもやれない年を何年も過ごした。

またイランでのサッカーの環境は日本とは大きく異なっていた。日本では完備されているグランドがたくさんあり、芝でなくても綺麗な土の上でしっかりできる場所が多い。しかしイランは違う。道路のアスファルトの上でプラスチックのボール、レンガで作ったゴールでサッカーをするのが普通だった。車にゴールを壊されることもたくさんあるし、プラスチックのボールなんて1時間使ったら穴が空いてしまうのが普通。他人の車にぶつけ、割れた窓を弟のせいにして逃げたこともあった。しかし、中学生になり、初めて人工芝でサッカーのできる環境に変わった。この環境ならいつまでもサッカーできると思っていた。しかしその環境が当たり前になってしまった。そして僕の目から光が消えたようにサッカーの楽しさを見失ってしまった。僕の全てだったサッカーが重たい枷のように僕に付き纏った。その時救いにになったのが仲間の存在だ。辛い時一筋の光のように僕の道標になってくれた。これからの人生誰しもが困難に出会うだろう。その際は仲間に頼ろう。そして目標に向かって進むなど大袈裟なことは言わなくていい、ただ確実に一歩ずつ明日へ歩き出そう。きっとその先に見えることが僕らにとっての忍道だってばよ。